よりみちブックマーケット

   サントリーホールのコンサートに向かう途中、赤坂のとあるビルに迷いこんだ。雑誌Oz-magazine主催のイベント会場だった。パンやお菓子、飲み物店が出店され、コーヒーが自由に飲めるサービスもあった。広い空間にはシンプルな本棚がありランダムに本が置いてあった。いわゆるゆる〜いブックカフェ状態。
  ちょうどお昼も食べようと思っていたところだったので、今日は流れに任せてここにしよう!と決めた。
  早速出店されているパン屋さんでお昼を調達。私が買った3種類のパンの写真を撮り忘れてしまったのが悔やまれる。10センチくらいのキューブ型食パンでプレーンから中に具が入っているものまで、10種類くらいあった。私はクリームチーズ&ブルーベリー、ベーコン&チーズ、あんこが入っているものをチョイス。とっても可愛いパン達だった。
  本は様々なジャンルがあり迷ってしまう。その中に本の形状が異様に長いバードカバーを発見。「アウトドア般若心経」??  形といい個性的で気になった。もう一冊「Oz magazine」を手にして席を探したが会場はどこも満席。結局奥の外テラスでのんびりいただくことにした。
   美味しいパンをいただいた後は本を読んで寛ぐ。「アウトドア般若心経」とは、外を歩いて(多分全国)看板など写真を撮って一文字ずつ繋ぎ合わせ全文を作成したものだった。訳はみうらじゅんさんの解釈。
「目に見えるものなんて今、たまたまそうみえているだけで、結びつきが変わるとゴロッと違って見えてしまうんだ。
問題なのはそうみえたりそう感じたりする事を疑う事。
"そう"とは頭が勝手に考え出した幻想だってことに気づくことなんだ。
そもそもなかったものに名前を与えただけなんだ。
そもそも何もないのにあると思っているだけ。思い込んでるだけならいいけど、それがなくなったからって悩んだり悲しんだりするのってヘンだろ。
全ては始まりがあり終わりがあるだけのこと。
その繰り返しに過ぎないのに」
「仕方ない、諦める、どうにかなる。どうにかなるとはどうにもならないこと同じ意味だと知ることも重要だよ。」
「夢中になれた時そこには自分は無い。はじめから無いんだよ。
ただ歩こうよ! 意味を求めずに今を生きよう。」
  今の自分に必要な言葉が飛び込んでくる。
  本はどんな時も人に寄り添ってくれる。図書館も良いけど、イベントとテナントが同居する「寄り道ブックマーケット」もなかなか良いなと思った。意外な気づきもあり、あらためて本の存在に感謝できる時間となりました。

0コメント

  • 1000 / 1000